診療内容

CAD/CAM冠

~保険でも金属色でなく白い歯になります~
小臼歯(犬歯・糸切り歯 の後方2本、前から4・5番目の歯)、大臼歯(条件付きで下顎の第一大臼歯のみ)ハイブリッドレジンというブロックの塊から削りだします。ハイブリッドレジンとはプラスチックの中にセラミック粉末を含ませて固くしたものです。

保険適用について

2017年12月1日より第一大臼歯へのハイブリッドレジンCAD/CAM冠の保険適用が可能になりました。 それまでは、第一大臼歯は金属アレルギーのある方のみ適用が認められていましたが、 第二大臼歯の上下左右がすべて生存していれば金属アレルギーでなくても保険が適用されます。
保険適用の要件は今後も変化していきそうです。

CAD/CAM冠のメリット

①患者さんの希望である白い歯を安価で実現できること。
②金属アレルギー問題
 症状のない人でも検査すると金属アレルギーである方もいるそうです。
 保険適用の金属にはアレルギーを引き起こす金属が多数あります。
③金属は電位により細菌を引き寄せると言われています。
④歯肉が黒く変色するのを避けることができます。
⑤生存率
 冠の生存率は適合性だけの問題ではありません。
 金属冠は熟練の技工士が作ればCAD/CAM冠より適合性が良いですが、
 長年の使用により熱膨張収縮によるセメント(接着剤)の剥がれ等に
 よる二次カリエスがあります。
⑥型を取る必要がありません。
 嘔吐反応のある人は辛い思いをしなくて済みます。
 ただし、保険のCAD/CAM冠については印象を取り、石膏模型を使って
 作成することが義務付けられています。
⑦レジンブロックは工場生産のため、残留モノマーがほぼありません。
 重合度が高いため吸水性が少なく、技巧室で作成する硬質レジン冠より
 変色やプラークの付着が著しく少ないです。
⑧金属に比べて熱伝導率が低いため、しみる感覚が軽減されます。
⑨金属ほど硬くないため、対合歯を気づつけることがありません。

CAD/CAM冠のデメリット

CAD/CAM冠はセラミックと比較すると安定性、変色、汚れやすさ、
審美性はかないません。セラミックが優秀すぎるとも言えます。
CAD/CAM冠はセラミックや金属に比べて破折のリスクがあります。
また、脱落も多いようです。
ブロックを削り出して加工するため、どうしてもテーパー(傾き)が
大きくなります。材質に関しても、レジンの重合度が高く、
接着に有利な未重合の部位がないため接着が難しいことが難点です。
強度に関して言えばセラミックの方が優位です。